OWNER’S VOICE File 01

大事なのは、どんな環境でどう成長させたいか

アマテラスなら、水が温かくなったり、株が熱くなったりしない

−−育成ライトのアマテラスまたはツクヨミでどのような使い方をしていますか?

私はアガベを育成していますが、ベアルートの場合、発根管理が必ず伴いますので殺菌の後に行うオキシベロン漬けのところからアマテラス照射をしています。私の個人的な考え方ですが、発根には光と水と促進剤が必須で、その光の部分がアマテラスとなります。株の下半身をオキシベロンに漬けて遠目からアマテラスで照射します。水が温かくなったり、株が熱くなったりする太陽光に比べ、アマテラスならそれがありません。私の場合、アガベはこの方法だと高確率で発根します。

 

−−育成ライトは株のサイズによって使い分けていますか?

 

ベアルートの場合は基本的に根がないので、株のサイズによって使い方は変わりませんが、子株を10wで照射、中株大株は20wやツクヨミで照射しています。光を当てながら発根を促すということです。アマテラスは水槽にも用いられていて、発根管理はコケや水草を育成しているのと同じことだと思っています。

子株は根張りが終わるまでは遠目から10wで照射しています。使い分けができるのもメリットだと思います。根張りが終えるまでは赤玉100%とアマテラスの相性は抜群だと思います。その後は植え替えて同じ10wで近づけています。

中株、大株はアマテラス20w、ツクヨミを使用しています。ある程度の大きさがあれば20wで問題ありません。ただ、いくつの鉢に対して何発入れるのかなどはお財布と相談というのが付き物になってきます(笑)。高価なライトですが、始めた頃に愛好家の友人から「そこはシブっちゃダメだ、高い株を扱う以上、維持にも金はかかる」と言われて、当然だなと思いました。私は1株1発くらいの間隔で設置します。

マテラスやツクヨミは冬季限定で使用

 

太陽光よりもLEDで育てるメリットもある

 

−−アガベを育成する上で育成ライトと太陽光の成長の違いはありますか?

 

育成ライトと太陽光の違いに関しては、人それぞれで違うと思います。ベランダでも屋根があるかないか、屋根がないバルコニータイプ、日当たり加減、西陽の入り方、地域と気温です。太陽光で地植えすれば根の張り方が違うので当然大きくなるはずです。葉の変色は間違いなく太陽光で起きますので、違いはそこにもあると考えられます。大事なのは、どんな環境でどう成長させたいかです。よく「甘やかす」とか、「厳しく」という言い方をしますが、それは環境で選ぶべきかと思います。

−−コーデックス(塊根植物)ではアマテラスやツクヨミはどのような使い方をしていますか?

私の場合はグラキリスとマカイエンセのコレクションが多いのですが、発根管理株は外に出しません。すべて屋内管理で、アマテラスライトで照射しています。

品種ごとに育成の仕方を変えることはほとんどありません。塊根植物は10月くらいの寒くなるタイミングから冬季は屋内、それ以外は屋根のないバルコニーで育てています。よって冬季にしかアマテラスやツクヨミを使用しません。大株には20wを専用で照射、中株以下は全体的に40センチから50センチ程度上から照射しています。

グラキリスは春に敏感なため、アマテラスを屋内で通年照射していても春になると一斉に葉を出しますが、アマテラスが塊根植物に与える影響はアガベのように分かりやすくはありません。

コミフォラモンストローサやブルセラファガロイデスなどの灌木にもアマテラスを使用しています。こちらは非常に分かりやすく、アマテラスの当たっている部分だけが葉を多く出します。そのため、高い位置からの照射が適していますし、大きいものに対しては2発で照射しています。

−−コーデックス(塊根植物)を育成する上で育成ライトと太陽光に違いはありますか?

私の場合は、コーデックスに関しては暖かい時期は太陽光、寒い時期は育成ライト、といった具合に使い分けています。暖かい時期でも外に出さない方は通年ライトなので水やりの回数が少なくなり、太陽光に半年当てる人に比べたら育成スピードは遅いと思います。

しかし、外に置くと虫がついたりする可能性も高くなるため、病気になるリスクは高くなります。一人暮らしや、ファミリータイプのマンションの方で外に出さない方には育成ライトは重要だと思います。

 

 

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