2023.03.25

#OWNER's VOICE File07

"時には

「常識を疑ったり、

偏見を壊したりする

こと」も大切"

きっかけはパキポディウム・グラキリスの現地球




植物育成を初めたきっかけを教えてください。


もともと幼少の頃から、自然の中で遊び、
その中で昆虫や魚、植物の観察が何よりも大好きでした。

おやつにスイカやブドウを食べると果肉の中から種子が出てきます。
その種子を水で湿らせた脱脂綿の上におき、
発芽させたのはいい思い出です。

本格的に植物の世界にのめり込んだのは、
園芸店でパキポディウム・グラキリスの現地球を見て、
その独特な佇まいに心を奪われたのがキッカケです。
多くのパキポディウムはマダガスカルや南アフリカなど
比較的暖かく乾燥し、降水量が少ない環境で生息しています。
日本には四季があり、それらの国とは気候が異なります。

しかし、日本の気候でも現地球のようなカッコいい株形を
再現したいと思い、種子からカタチをつくる
「実生株」を作り始め、現在に至ります。


目指すのは誰もが再現できるメソッドを構築すること



植物育成において特に気をつけていることはありますか?


私はほとんどの植物を春〜秋は屋外で育て、
冬場は室内管理に切り替えています。
日光が不足しやすい室内ではLEDを使用することで補っています。

植物に重要なのは「水」「光」「風」「大気」「土」のバランス。
そのうち、一つでも崩れると徒長をしたり、
調子が悪くなったりします。
日々、愛情をかけて細かな観察とメンテナンスを心がけています。

植物の中でも塊根植物・パキポディウム属に力を入れて育成しています。

用土にはこだわっており、品種によって配合率を変更し、
独自にブレンドしています。赤玉土や軽石の割合を
少し変えるだけで、植物は面白いほど成長に違いが出ます。

パキポディウムの実生1〜2年目までは水をたっぷりと与えますが、
3年目からは水や肥料も控えめに育てて行きます。

この植物は現地の厳しい環境に適応していくために、
株の中に水を蓄える「貯水タンク」を形成するので、
植物たちに「ここは水が少ないから水を蓄えないと」と危機感を
持たさなければなりません。
水やりは株がしぼめば鉢底から水が出るくらいたっぷりあげます。
「飴と鞭」を繰り返して育成しています。

Instagramではパキポディウムの魅力や詳しい育成方法などを
発信しているので、ぜひご覧ください。

私の目指すところは、現地球のアーティスティックなカタチを
誰もが再現できるようなメソッドを構築することです。

植物は品種によって吸収する光の領域が異なる




植物育成をされていて失敗したと思ったことはありますか?


育成スペースを考えずに植物を買ったり、
たくさん播種をしてしまい、
後になっていつも困ったり(汗)、
風が強い日に植物を取り込むのを忘れ、バルコニーから
落下させてしまったこともありました。
テーピングと添木で人間のように治療をし、
毎日のように謝っていました(泣)。

植物育成ライトにおいて重視されていることはありますか?


植物は品種によって吸収する光の領域が異なります。
私は塊根植物をメインにLEDを使用しているので、
基本的に太陽光に近い領域の出るものを選ぶようにしています。

そうすると、結果的に「波長領域」や「PPFD値」に重点をおいて
LEDをセレクトするようになりました。
あと、インテリアが大好きなので、「デザイン性」も重視しています。

育成は「基本を守ること」が重要


最後に植物育成されている初心者やユーザーの方にメッセージをお願いします。


植物は本当に面白いです。
水やり一つで表情が変わり、探求に探求を重ねても、
まだまだ分からないことが多くて、
好奇心を掻き立てワクワクさせてくれます。

育成においては「基本を守ること」はとても重要なポイントです。
しかし、時には「常識を疑ったり、偏見を壊したりすること」
も大切です。状況によって柔軟に対応していかなければならない
場合もあります。

試行錯誤を繰り返して、それぞれの環境に合った育成方法を
見つけてあげることが「植物との意思の疎通」につながると信じています。

まずは、植物の声に耳を傾けで欲しい。
心から愛していると、きっと聞こえるはずです。
素敵なBOTANICAL LIFEを一緒に楽しみましょう。

あなたにとって植物とは何ですか?


一言で言うなら「家族」ですね。
育成をしていると、子育てをしているような感覚になります。
長期的な旅行などで家を空けると、とても心配になります。

私はよく植物に名前をつけているのですが、たとえば、
特徴的なグラキリスに「Shika-鹿-」「Buta-豚-」など
名前をつけることでさらに愛着が湧いてきます。
植物との暮らしは私に“大きな癒し“と“潤い“をもたらしてくれました。

ありがとうございました。


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